胸椎矯正について

胸椎矯正とは?

胸椎とは、主に側屈(体幹を左右、横に倒す動き)と回旋(体幹を左右に捻る動作)を行い、12個の椎体(背骨)からなり、その椎体の後方部を通る脊髄神経は体幹(お腹側、背中側)へいく神経、その近くを通る自律神経のうち交感神経が出ています。

この交感神経とは、自分の意思で支配(活動させたり、休息させたり)する事が出来ない神経で、主に内臓などに分布されており臓器の作用の調節や血圧の調節、心拍数の調節などを任されており、人体の機能にとってはとても重要な神経のうちの一つです。

この胸椎の歪みがあると、内臓機能にも影響が出てしまいます。

これは『体制内臓反射』と言われ、身体の構造の変化(ここでは骨の歪み)がその胸椎から出る神経の支配領域に分布する内臓に悪い影響をもたらしてしまうのです。

これには逆の『内臓体制反射』と言われる内臓の異変が身体の構造にあらわれるという現象も見られます。 また脊椎(背骨)には後頭部から腰の下あたりまで続く長い筋肉が付着しており、首の症状が背中や腰のほうまで影響したり、腰の症状が背中や首にまで影響する事もよくあります。

実際、急性腰痛症(いわゆる『ぎっくり腰』)などで痛みが強く触る事も出来ず、腰が動かせなくて施術するのが困難な場合でも、頚椎と胸椎の矯正をする事により痛みが和らぎ、腰にアプローチできるケースも多々あります。

【矯正手順】

患者様に長座(脚を伸ばした姿勢)で座って頂き、歪んでいる骨を上から触診していき見つけていきます。次に矯正したい(歪んでいる)椎体に術者の膝の柔らかい部分を当て、椎体の角度に沿って後方から前方に向かって刺激を入れます。

刺激を入れる事により復元力という力が働き、歪んでいる椎体が元の正しい位置に戻ります。1枚目の写真は胸椎1番(上部)の矯正画像です。2枚目の写真は胸椎5番(中部)の矯正画像です。

胸椎の矯正は上部・中部・下部で術者の矯正姿位が若干変わってきます。それは胸椎の角度が上から下へいくにつれ変わってくるからです。

【どんな症状に効果的か?】

胸痛や肋間神経痛、首痛、寝違え、肩こり、四十・五十肩、野球肩、背部痛などです。また腰椎も含め、この胸椎矯正をする事により姿勢の改善が見込まれ、猫背の方や、今、話題の『スマホ首』の方にも有効的です。

女性の方でスタイルにお悩みの方、この胸椎の矯正で立位姿勢も美しくなり、体液の循環状態も改善され、心身ともに健康で綺麗な状態に変化していきます。